4月15日。
仲の良い若手経営者とベテラン経営者と私の3人で、食事をご一緒した。この日、私は多忙だったこともあり(いわゆる気疲れ)ほとんど会話を出来ずに、聞き役にまわっていた。
私と仲の良い若手経営者は、規模の拡大よりも、個人としての幸せを求めている。私は一定の規模までの拡大を目指しており、そのために、時に応じて、みずからの役割を果たすことにしている。どちらもまだ経営をスタートさせたばかりのヒヨッコなので、どちらが正しいともいえる段階ではない。
そんな中、ベテラン経営者が、いろいろと気づきを与えてくれた。とても有り難い。
いくつもの経験談のなかで、私には響く言葉があった。
「50年近い事業経営のなかで、ピンチは何十回とあった。」
「自分が倒れたら、子ども達をはじめとした家族、親、兄弟、親戚。みなが浮かばれない。」
決して裕福とはいえない家庭環境から、このベテラン経営者は創業社長として事業を興し、小さいながらも、家族や兄弟、親戚を支えてきた自負がある。良いときよりも、苦しいときのほうが長かった。でも、潰すわけにはいかなかった。
経験こそが説得力を持つもの。
スタートしたばかりの僕らには、とても有り難い勉強になった。
愚痴をこぼしている場合ではない。挑戦するかしないかは、自分が決めることだ。たとえ、他人に非難されようとも、精一杯、浮かび上がるために努力しているかぎり、乗り越えられるもの。
ピンチは何十回となくあった。
いつの日か、私もこう言える人間になりたいものだ。